自動車の点検整備

定期点検整備と車検の違い

定期点検整備


法令により定められている定期点検整備は、予防整備であり、自動車の各部の損耗や劣化の状況などをチェックし、必要な予防的整備を行うことにより、その後の車の保安基準適合性(安全性)を確保するために行うものです。

自動車は数万点にも及ぶ機械部品、電子部品、油脂類などによって作られています。これらは保安・機能の両面で「使用に伴って摩耗損傷するもの」、「使用状況に関係なく経時劣化するもの」、「使用しないために劣化するもの」に区分でき、走行距離の多少によらないものもありますが、使用に伴って劣化する部分が多いことはご理解いただけると思います。

自動車の整備は、過剰であっても過少であってもならないものですが、故障する前に行う適切な予防的な点検整備は、経済的にお車の性能・機能を維持し、安全面・公害面さらには省エネルギーの面でも効果を発揮し、車の維持費を低減させることができます。

常に安全・快適に車を使用し、故障の心配もなく、そのうえ燃料費や整備費などの経済性をよくするためにも定期的な点検整備を励行しましょう。

国の行う自動車の検査(車検)


国が行う自動車の検査(車検)は、皆さんのお車が安全面や公害面で大丈夫かどうかを一定期間ごとに、テスターや目視(外観)によってチェックするもので、ブレーキなどは分解までして見ることはしていません。

言い換えると検査時点における保安基準の適合性(安全性)をチェックして合格・不合格を判定しているもので、検査に合格したからといって次の検査までの安全性などを保証しているものではありません。

あなたの愛車は、あなたご自身の責任において、正常な状態に維持管理することが求められています。

そのためには、お車が正常かどうか日常的にチェックし、また定期的な点検整備を行い、いつも安心してご使用できるようにしたいものです。

ご参考

道路運送車両法 (使用者の点検及び整備の義務) 第47条

自動車の使用者は、自動車の点検をし、及び必要に応じ整備をすることにより、当該自動車を保安基準に適合するように維持しなければならない。